インサイドセールスの外注で成果を出すには?おすすめ代行会社10選と選定ポイントを解説

営業効率や成約率の向上が求められるSaaSやBtoB企業にとって、「インサイドセールス」の仕組みはもはや欠かせない存在となりつつあります。
しかし、社内に専任体制を構築するには、採用・教育・ツール整備など多くのリソースが必要です。そこで注目されているのが、インサイドセールスの“外注化”です。経験豊富な営業のプロに初期対応や商談化までを委託することで、スピーディかつ高精度な営業活動が実現できます。
本記事では、インサイドセールスを外注するメリットや注意点、パートナー企業の選び方を整理したうえで、特におすすめの代行会社10選を厳選してご紹介します。外注導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
インサイドセールス外注におすすめの代行会社10選
インサイドセールスの外注を成功させるには、自社の業種や営業課題に合ったパートナー選びが欠かせません。ここでは、SaaS・BtoB企業から高い支持を集めている、実績豊富なインサイドセールス代行会社を10社厳選してご紹介します。それぞれの強みや対応範囲を比較しながら、自社に最適な一社を見つける参考にしてください。
株式会社リベラルハーツ

株式会社リベラルハーツは、1ヶ月契約・月額25万円〜発注可能なBtoB商材に強いインサイドセールス代行会社で、証券会社にてトップ1%の営業実績を残したディレクターが、戦略の設計〜リード獲得・アポ獲得・オンライン商談までをワンストップで支援可能な会社となります。
BtoB商材を主に扱っている上場企業〜立ち上げ初期のスタートアップ企業まで、多くの支援実績を持つインサイドセールス代行会社となり、まず相談するべき企業でしょう。
案件ごとに証券会社出身メンバーが必ず案件に入る事が特徴の一つで、営業人材の品質を重視する企業におすすめのインサイドセールス代行会社となっており、成果の出る営業戦略が確立していないといった企業様においても、0の段階からでも営業戦略の立案も行なってくれるため、おすすめとなっております。
▼株式会社リベラルハーツの特徴
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btob商材の営業支援に強みを持ち、成約を見据えたアプローチを得意とする
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成果報酬よりも低コストでのアポイント獲得ができる
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証券会社にて過去トップ1%の実績を持つ営業ディレクターが必ずアサインされるため、戦略・人材の質が高い
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創業3年で100社以上の営業代行実績があり、過去の成功・失敗データを全てデータとして蓄積しているため、データドリブンな営業代行の実施が可能
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営業戦略の立案〜商談機会獲得、商談成約までワンストップで実施できるからこそ、PDCAを最速で回すことが可能
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月/100アポ獲得、売上1億円創出など、大規模な依頼にも迅速に対応可能
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契約期間は1ヶ月からとなっており、予算も25万円〜と取り組みやすいサービス内容
▼株式会社リベラルハーツと相性の良い企業
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成果報酬型でインサイドセールス代行会社を探しているが、良い会社が見つからない
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既に営業代行会社を利用しているが、成果が乏しくもっと成果を出せる会社を探している
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自社で優秀な営業の採用に苦戦しており、営業リソースが不足している
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営業のノウハウがなく、自社にあった営業のやり方がわからない
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予算内で最大の成果を出したい
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外部に営業部隊を持つことで、変動費として営業を増やしたい
株式 会社ビズリンクス

株式会社ビズリンクスは、BtoB企業向けにインサイドセールスやマーケティング支援を提供する営業支援会社です。
主力サービス「セリーズ(Selly-s)」では、営業・マーケティングの実務経験者によるオンラインアシスタントが、インサイドセールスからMAツール運用、メルマガ配信、ウェビナー運営まで幅広く対応します。
特に、リード獲得支援サービス「リードコンシェル」では、独自の顧客データベースを活用し、質の高いリードを低コストで提供。また、月額時間制のシンプルな料金体系や、初月トライアルプランも用意されており、スモールスタートを希望する企業にも適しています。自社雇用のスタッフによる対応や、柔軟な業務カスタマイズが可能な点も特徴です。SaaSやIT業界を中心に、営業リソースの強化や業務効率化を図りたい企業にとって、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
▼株式会社ビズリンクスの特徴
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営業・MA運用・ウェビナー対応まで広範囲に支援
月額時間制で始めやすく初月トライアルも可能
自社雇用の専任スタッフが柔軟に業務を代行
▼株式会社ビズリンクスの費用・料金
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トライアル:12万円、PLAN20:18万円、PLAN30:24万円、PLAN50:35万円
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契約期間:各6ヶ月
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詳細は要問い合わせ
株式会社セレブリックス

株式会社セレブリックスは、インサイドセールスの戦略設計から実行支援までを一気通貫で提供する営業支援会社です。
営業組織の立ち上げ支援から既存チームの成果改善まで幅広く対応し、業界・業種に応じた柔軟な提案力が特長です。専任チーム制と豊富な実績により、スピーディな立ち上げと成果創出が可能。スクリプト設計やKPI設計など、属人化しがちな業務の標準化にも強みを持ち、初めてインサイドセールスを外注する企業にも適した安心感のあるパートナーです。
▼株式会社セレブリックスの特徴
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柔軟な戦略提案と実行支援により成果を最大化できる
専任チームによる運用体制で属人化リスクを抑制できる
スクリプトやKPI設計など立ち上げ支援にも強みを持つ
ビートレード・パートナーズ株式会社

ビートレード・パートナーズ株式会社は、BtoB営業支援に特化した営業代行会社です。「すべての“売れる”を創造する」を理念に掲げ、リード獲得から商談化、クロージング、カスタマーサポートまで、 営業プロセス全体を一貫して支援しています。特にインサイドセールス領域に強みを持ち、営業プロセスの標準化やデータドリブンな提案力で、企業の営業成果向上に貢献。テレワーク時代に対応した電話代行サービス「ウケTEL」も提供し、柔軟な支援体制を整えています。
▼ビートレード・パートナーズ株式会社の特徴
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インサイドセールス支援に強みを持つ営業代行会社
リード獲得からクロージングまで一貫支援 に対応
テレワーク対応型の電話代行サービスも提供
▼ビートレード・パートナーズ株式会社の費用・料金
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月額固定制:概算60〜90万円/月
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詳細は要問い合わせ
DORIRU株式会社

DORIRU株式会社は、アウトバウンド型のインサイドセールスに特化した営業支援会社です。
旧ギグセールス株式会社から社名変更し、SaaSやBtoB企業を中心に、新規顧客獲得を目的としたBDR支援を提供しています。独自ツール「DORIRU Cloud」により、ターゲティングからアプローチ、レポートまでを効率化。さらに、育成プログラム「NOBIRU」で実働メンバーのスキル均質化も実現しています。
300社以上の支援実績をもち、商談数の最大化や営業活動の仕組み化に強みがあります。料金は準備費、月額費、マネジメント費の構成で、商談目標に応じた柔軟な設計が可能です。
▼DORIRU株式会社の特徴
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独自ツール「DORIRU Cloud」で営業活動を効率化
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アウトバウンド・BDRに特化した新規開拓支援に強み
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育成プログラム「NOBIRU」で担当者の質を均一化
▼DORIRU株式会社の費用・料金
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アップセルテクノロジィーズ株式会社

アップセルテクノロジィーズ株式会社は、インサイドセールス支援とAI技術を融合させたサービスを展開する営業支援企業です。
これまでに8,200社以上の企業に対し、主にSaaS・BtoB・BtoC業界で営業プロセスの最適化を支援してきました。主力ツール「UPSELL CLOUD」では、通話内容の可視化、トークスクリプトの自動生成、FAQ検索などを通じて営業活動の質と効率を高める仕組みが整っています。また、購買意欲の高い顧客を特定するインテントデータの活用や、リアルタイムでの営業状況の把握にも対応。営業現場の属人化を防ぎ、再現性のあるセールス体制を構築したい企業にとって、非常に心強いパートナーです。
▼アップセルテクノロジィーズ株式会社の特徴
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通話内容の可視化や自動スクリプト生成に対応
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8,200社超の支援実績と豊富な営業ナレッジ
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インテントデータで購買意欲の高い顧客を抽出
▼アップセルテクノロジィーズ株式会社の費用・料金
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セールスドライブ株式会社

セールスドライブ株式会社は、SaaS・IT系スタートアップ企業を中心に営業代行サービスを提供しています。
商談獲得1件ごとの完全成果報酬型モデルを採用しており、初期費用・月額費用が発生しない点が大きな特徴です。オンラインセールスに特化し、リード獲得から商談化までを非対面で実施。10年以上の実績を活かし、単なる営業代行にとどまらず、サービス改善や売れる仕組みづくりの提案も可能です。成果に応じた柔軟な支援体制で、効率よく商談を増やしたい企業に適しています。
▼セールスドライブ株式会社の特徴
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完全成果報酬型で初期・月額費用が不要
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オンライン完結型のセールス支援に特化
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提案型支援でサービス改善にも貢献可能
▼セールスドライブ株式会社の費用・料金
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株式会社ネオキャリア

株式会社ネオキャリアは、約10,000社以上の支援実績を持つ人材サービス企業で、インサイドセールス代行サービス「クラウドインサイドセールス」を提供しています。専属チームが業務フローやコールスクリプトの作成、KPI設計などを行い、質の高い商談創出を支援します。
また、スキル教育を受けたスタッフが対応し、マーケティングやセールスに関する知識を活かした高品質なコミュニケーションを実現します。新規顧客開拓や休眠顧客の掘り起こし、マーケティングリードの商談化など、企業の営業課題に応じた柔軟な対応が可能です。営業リソースの強化や業務効率化を図りたい企業にとって、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
▼株式会社ネオキャリアの特徴
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専属チームによる業務設計とKPI設計で商談創出を支援
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スキル教育を受けたスタッフが高品質な対応を実現
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新規開拓から休眠顧客の掘り起こしまで柔軟に対応
▼株式会社ネオキャリアの費用・料金
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セルメイト(RECERO株式会社)

セルメイト(Sellmate)は、RECERO株式会社が提供するプッシュ型インサイドセールス代行サービスで、特にBtoB SaaS企業の新規顧客開拓に強みを持っています。
リード獲得から商談化までを一貫して支援し、最短2週間で専属チームを立ち上げるスピード感が特徴です。ターゲティング、リスト抽出、スクリプト設計などを通じて、質の高い商談創出を実現します。また、内製化支援にも注力しており、再現性の高い営業プロセスの構築をサポートします。導入企業からは、柔軟な対応や施策提案力に対する高い評価が寄せられています。営業リソースの強化や業務効率化を図りたい企業にとって、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
▼RECERO株式会社の特徴
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最短2週間で専属チームを立ち上げ、迅速な営業支援を実現
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BtoB SaaS企業に特化した戦略的なインサイドセールス支援
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再現性の高い営業プロセスの構築をサポートし、内製化を支援
▼RECERO株式会社の費用・料金
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要問い合わせ
株式会社プロセルトラクション

株式会社プロセルトラクションは、BtoB新規事業に特化した営業支援を行う企業で、特にSaaSや広告、HRなどの領域で多くの実績を持ちます。
インサイドセールス支援サービス「Protell SDR」では、ターゲット設計からスクリプト作成、リードのスコアリング、商談化までを一貫して代行。実働だけでなく、営業戦略や業務設計からの支援にも対応しています。また、営業職専門の人材紹介サービス「PROSELL AGENT」も展開しており、人材面からの支援も可能です。営業活動の仕組み化と継続的な成長支援を両立させたい企業にとって、頼れるパートナーと言えるでしょう。
▼株式会社プロセルトラクションの特徴
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BtoB新規事業に特化した営業代行サービスを提供
商談化まで一貫支援する「Protell SDR」を展開
営業戦略から人材紹介まで幅広くサポート可能
▼株式会社プロセルトラクションの費用・料金
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Protell BDR:1ブース:50万円(税抜)〜
インサイドセールスを外注する企業が増えている理由
SaaSやBtoB企業を中心に、営業リソースやノウハウ不足を理由に、インサイドセールスの外注を検討する企業が増加しています。限られたリソースで商談数を最大化するには、専門性と即戦力を備えた外部パートナーの活用が有効です。以下では、外注ニーズが高まる背景と、自社課題との一致点を整理します。
なぜ今、インサイドセールスの外注が注目されているのか
非対面営業が主流となる中で、インサイドセールスの重要性は急速に高まっています。しかし自社で内製化するには、採用・育成・ツール整備など多くのリソースが必要です。そこで、営業スキルと実行体制を持つ代行会社に業務を外注し、商談機会を安定的に確保する動きが広がっています。特にSaaS業界では、スピーディな体制構築と高い商談化率が求められるため、外注によって即戦力を導入することは理にかなった選択肢です。
自社で抱える課題と外注ニーズの一致点
多くの企業が「リードはあるのに商談につながらない」「営業が属人化している」「反響対応が追いつかない」といった課題を抱えています。これらはすべてインサイドセールスの強化によって改善可能な領域です。ただし、内製でこれらの仕組みを作るのは時間もコストもかかるため、代行会社の活用が現実的な解決策となっています。課題の明確化とニーズの一致が、外注導入の後押しとなっているのです。
インサイドセールス代行の料金・費用相場
インサイドセールス代行の料金は、支援範囲や契約形態によって大きく異なります。主に「固定報酬型」「成果報酬型」「ハイブリッド型」に分かれ、それぞれにメリットと注意点があります。導入時には、費用だけでなく目的や体制に応じた選定が重要です。
固定報酬型の特徴と相場感
固定報酬型は、月額で一定金額を支払う契約形式で、最も一般的な料金体系です。
業務量にかかわらず一定の支援を受けられるため、業務の安定運用やPDCAサイクルを重視する企業に向いています。相場は月額60万円〜120万円前後で、対応内容によって変動します。例えば、専任体制・週次レポート・KPI設計などを含むと費用は上がる傾向にあります。自社側の関与度が高い場合や、継続的な改善支援を求める企業に適しています。
成果報酬型の特徴と相場感
成果報酬型は、アポイント獲得や商談化などの「成果」に応じて報酬が発生する契約形式です。初期費用や月額費用が抑えられる一方で、1件あたりの成果単価は比較的高めに設定されています。相場としては、アポ1件につき3万〜8万円程度が一般的です。短期的に成果を出したい企業や、まずは小さく始めたい企業に向いていますが、商材の難易度や条件によって対応を断られる場合もあるため、注意が必要です。
ハイブリッド型の特徴と相場感
ハイブリッド型は、月額の固定報酬に加えて、成果に応じたインセンティブを組み合わせる方式です。
たとえば月額30万円+アポ1件につき1万円など、基本料金で最低限の工数をカバーしつつ、成果への動機づけも設けるスタイルです。安定運用と成果をバランスよく求める企業に適しており、最近ではSaaS企業の多くがこの形式を採用しています。初期費用の有無や成果単価の割合は代行会社によって異なるため、見積もり時の確認が重要です。
インサイドセールスを外注するメリット
インサイドセールスを外注することで、人的リソースの最適化、営業活動の高速立ち上げ、専門ノウハウの活用といった多くのメリットが得られます。特にSaaS・BtoB企業にとっては、成果に直結する営業体制を効率よく構築できる有効な手段となります。
営業リソースを外部で補える
営業人材の採用・教育には時間もコストもかかり、即戦力の確保は簡単ではありません。
インサイドセールス代行を活用すれば、経験豊富な担当者が早期に稼働し、自社の営業活動を加速できます。既存社員の負担を抑えながら、営業プロセスの一定部分をアウトソースできるため、事業成長フェーズにおいて非常に有効です。柔軟な体制構築が可能な点も、急な事業拡張に対応しやすく、限られたリソースで成果を出したい企業にとって魅力的です。
立ち上げコストと教育コストを削減
自社でインサイドセールス部門を新設するには、採用コスト、オンボーディング、人材教育、評価制度設計など多くの初期投資が発生します。
代行会社であれば、すでに営業ノウハウを持つチームに業務を任せることができ、すぐに実行フェーズへ移行可能です。また、初期のPDCAサイクルも代行会社主導で回してくれるため、学習コストを最小限に抑えたまま営業活動を開始できます。限られた期間で成果を出したい企業にとって、大きなメリットです。
高品質なアプローチと即戦力の確保
代行会社の多くは、過去の実績や業界別の営業ノウハウを保有しており、質の高いトークスクリプトやアプローチ手法を提供できます。
インサイドセールスに精通したスタッフが架電やメール対応を行うことで、見込み顧客との信頼関係を築きやすく、商談化率も高まります。また、日々の成果や課題をレポートで可視化してくれるため、社内の営業改善にも活用可能です。営業の質とスピードを同時に高めたい企業にとって、大きな武器となります。
インサイドセールスを外注するデメリット
インサイドセールスの外注には多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。成果が出ない原因を見誤ったり、運用にずれが生じたりすることで、コストや機会損失が発生する恐れもあります。ここでは、代表的なデメリットを2つ取り上げます。
商材理解や温度感のずれが生じるリスク
代行会社の担当者は、あくまで外部の立場であるため、自社の商材や市場環境について完全に理解しているとは限りません。
とくに複雑なSaaS商材や、顧客ごとの課題が異なるBtoBサービスでは、ヒアリングや訴求ポイントにずれが生じることがあります。その結果、せっかく獲得したアポイントが「実質的に無意味な面談」になることも。こうしたリスクを防ぐには、導入前に丁寧なレクチャーを行うほか、トークスクリプトや実際の録音を用いた継続的なフィードバック体制が必要です。
社内にノウハウが蓄積されにくい
インサイドセールスを外注に頼り切ると、営業活動のプロセスや改善ノウハウが社内に蓄積されにくくなります。
特に営業戦略の構築やKPI設計、失注分析などのナレッジが社内に残らないまま運用が続くと、内製化に踏み出すタイミングで壁にぶつかることも。成果が出ている間は気づきにくいですが、代行会社を変更したり契約終了したりした際に大きな空白が生まれる恐れがあります。中長期的に見れば、自社側にも運用・分析力を持たせる視点が重要です。
インサイドセールスを外注する前に確認すべき注意点
成果を上げるには、単に代行会社に任せるだけではなく、自社側の準備や体制づくりも欠かせません。契約内容のすり合わせや社内連携の設計が不十分だと、期待した効果を得られない可能性があります。ここでは導入前に押さえておくべき代表的な注意点を解説します。
成果定義と契約条件のすり合わせ
外注導入時にもっとも注意すべきなのが、「成果」の定義が曖昧なまま契約を進めてしまうことです。
たとえば「アポイント獲得」が成果とされた場合、その質や条件を具体的に設定しなければ、実際には受注に結びつかない無意味な商談ばかりが量産されてしまうリスクがあります。また、成果報酬型の契約では、成果発生のタイミングやキャンセル時の取り扱い、報告義務の範囲なども細かく取り決めておく必要があります。導入前には、契約書に成果条件・対応範囲・期間などを明文化し、双方の認識をすり合わせることが重要です。
丸投げにならない運用体制の構築
代行会社に全業務を任せきってしまうと、営業ナレッジが自社に蓄積されず、改善の機会を逸するリスクがあります。インサイドセールスは戦略と運用が密接に結びつく領域であり、自社でも一定の関与が必要です。最低限、週次の進捗共有や定期ミーティングを設け、対応履歴や顧客の反応を社内でも把握できる体制を作りましょう。また、スクリプト改善やペルソナ修正といった提案を積極的に受け入れ、パートナーとしての関係を築くことが、外注成功のカギを握ります。
自社の営業体制との連携可否
インサイドセールス単独では十分な成果は見込めません。商談化したリードを確実にクロージングするためには、フィールドセールスやカスタマーサクセスとの連携が欠かせないからです。
そのため、代行会社と自社の営業部門との連絡フローや役割分担を、導入前に整理しておく必要があります。また、CRM・SFAなどのシステム連携や引き継ぎタイミングも事前に取り決めておくとスムーズです。分断のない営業プロセスが、成果の最大化につながります。
FAQ|インサイドセールス外注に関するよくある質問
インサイドセールスの外注を検討する企業が抱えやすい疑問や不安について、よくある質問をQ&A形式でまとめました。初めて外注を導入する企業や、複数社を比較している段階の担当者にとっても、意思決定の判断材料になる情報を厳選しています。以下の内容を参考に、自社の状況に照らし合わせながら、外注導入の検討を進めてください。
Q. インサイドセールス代行とテレアポ代行は何が違いますか?
A. テレアポ代行は、電話によるアポイント獲得を目的とした「初回接点」に特化した業務が中心です。一方、インサイドセールス代行は、電話・メール・オンラインなどを通じて見込み顧客と関係構築を行い、商談化までを支援する継続的な営業活動を指します。顧客課題のヒアリングや検討段階の見極め、ナーチャリング対応なども含まれるため、より高度な提案型営業が求められます。
Q. どれくらいの期間で成果が出始めますか?
A. インサイドセールス代行の成果が出るまでの期間は、商材や営業プロセスの長さによって異なりますが、一般的には導入から2〜3ヶ月程度で商談化の兆しが現れることが多いです。初期設計やスクリプト改善の期間を含めて、短期的なKPIと中長期的なゴールを分けて設計しておくと効果的です。成果を早めるには、自社との連携体制をしっかり整えることが重要です。
Q. 自社のCRMやSFAと連携してもらえますか?
A. 多くの代行会社では、Salesforce、HubSpot、kintoneなどのCRM・SFAツールとの連携に対応しています。日々の活動報告や進捗管理、商談ステータスの共有などがリアルタイムで行えるため、情報の一元化が可能になります。導入前に、自社で使用しているツールやフォーマットに合わせた運用ができるか確認しておきましょう。
Q. 小規模な企業でも依頼できますか?
A. はい、小規模企業やスタートアップでも利用可能な代行会社は多く存在します。特に最近では、初期費用が低めでスモールスタートしやすいプランや、トライアル期間を設けた契約モデルを用意している企業も増えています。人手不足や営業ノウハウ不足に悩む小規模事業者にとって、営業活動の立ち上げを代行会社がサポートする形は非常に有効です。
Q. インサイドセールス代行に向いている業種は?
A. インサイドセールス代行は、SaaS、IT、人材、広告、コンサル、研修サービスなど、BtoB商材を扱う業種に特に適しています。これらの業界では検討期間が長く、比較検討が行われることが多いため、リードとの関係構築やタイミングを見極めた商談化が重要になります。逆に、即決型の低単価商材にはあまり向かないケースもあります。
まとめ
インサイドセールスを外注することは、営業リソースやノウハウが不足している企業にとって非常に有効な手段です。SaaSやBtoB領域では、的確なリード対応と商談化が売上に直結するため、専門性を持つ代行会社との連携が成果の鍵を握ります。一方で、パートナー選定や契約条件の明確化、社内体制との連携設計が不十分だと、効果を最大化できない可能性もあります。この記事で紹介した注意点や比較ポイント、代行会社の特徴を参考に、自社に合った支援先を選びましょう。外注を戦略的に活用することで、営業体制の強化と安定的な成長が実現できます。